「叱り方検定」に講師として登壇しました
2018年5月12日(土)神戸にて、メンターマネジメント協会(NPO法人マザーズサポーター協会内)主催の「叱り方検定」に講師として登壇しました。
当日は、医療介護関係、一般企業、教職員の方など様々な方がご参加くださいました。
この「叱り方検定」は、部下が主体的に行動を改善する効果的な叱り方を身につけることが目的です。
昨今、パワーハラスメントが取り上げられることが多くなりました。また、「叱られ慣れていない」「打たれ弱い」部下が多くなったという声も聞きます。
少し以前の調査になりますが、2013年7月に公益財団法人 日本生産性本部が公表した「職場のコミュニケーションに関する意識調査」によると
叱ることが「育成につながると思う」と考える課長は89.0%いる一方、叱られると「やる気をうしなう」一般社員は56.8%にのぼるという結果が出ています。
この「叱り方検定」では、本来の目的に繋がる「叱り方」を身に着けていただけるように、実践を交えてお伝えしました。
まず、効果的ではない叱り方の例として2パターンを実践します。
1パターンは、「感情で怒る」です。
場が凍ります(笑)
参加者の方にも現場のテーマで実践していただきました。
叱る側の上司、叱られる側の部下、それぞれの気持ちの変化を体感していただきました。
次は、「理詰めで説教をする」です。
感情的にならないように・・・と注意しながら叱ると、この叱り方になりがちです。職場でも、一番してしまいがちな叱り方です。
実は、講師である私も、「効果的な叱り方」を学ぶ前は、この叱り方が正しいと思っていました。
この「理詰めで説教」をされた部下はどんな気持ちになるか、を体感してもらいます。
そして、この「理詰めで説教」で続けた先に、人と組織はどのようになるのか、改めて感じて頂きます。
最後は、最も重要な「効果的な叱り方」の実践です。
「効果的な叱り方」のポイントをご説明した後、これも実践していただきました。
「効果的ではない叱り方」の後に、「効果的な叱り方」を実践していただくので、「叱られる」側(部下役)の方もより明確に違いを感じて頂けたと思います。
確認テストを行ない、合格された方は「叱り方名人」になります。
以下、ご参加いただいた方のご感想です。
- スタッフを叱る時に、ポイントを抑えて話すために、どこかにメモを貼り付けておこうと思う。
- 叱る相手に対し、関係を悪くしたくないので、悪いことを「無視する」傾向があったと思う。相手の思いや今後の改善点を未来志向で受け止めながら、事実は毅然として伝えていくようにしたい。
- 感情をおさえるように意識はしていたが、理詰めになっていたことに気づいた。相手を尊重し、未来へ向けた改善策へという視点の大切さに気付けた。
- 期限を決める、スモールステップの部分をしっかり観察していこうと思う。
- 体感型というのが一番実感として気付くことがある。
今後もさらに「効果的な叱り方」を実践され、部下とより信頼関係を築きながら、ダメなものはダメと毅然と伝えられる「叱り方名人」上司を目指していただきたいです。