これからの企業に人材育成が必要な5つの理由(1)

ひと・もの・かね・情報。会社の主要な経営資源です。

人口減少からくる様々な環境変化の中、企業が発展していくためには、この経営資源の一つである「ひと」を育成することがますます重要になってくるでしょう。

では、なぜこれからの企業に、より人材育成が必要なのか、を改めて考えていきたいと思います。

人材育成の必要性1:限られた人材の中で、競争力の維持向上が必要な時代

働き方改革、長時間労働の是正、人材の確保・定着、ダイバーシティ、女性活躍推進、育児や介護と仕事との両立・・・

新聞等でもよく報じられる現在の組織の課題は、限られた人材を、いかに確保し、活かし、結果を出すかということが問われることばかりです。

これから爆発的に人口が増加することは考えにくいですね。

改めて示す必要もないかもしれませんが、国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口 平成29年推計」を見ても、生産年齢人口(15~64歳)の減少しつづけます。

 

残念ながら「ダメだったら他の人ですぐ補うことが出来る」企業、組織は少なく、欠員の補充はせず今いる人で補わざるを得ないという組織も多いのではないでしょうか。

限られた人材の中で、競争力の維持、向上をしていくために、人材一人ひとりへの期待がこれまで以上に高まっているのです。

人材育成の必要性2:会社の評判が人材確保につながる

人材不足といわれる中で、採用も「売り手市場」だと言われています。採用活動を工夫していらっしゃる企業も多いのではないでしょうか。

企業がコントロールしにくく、求職者が参考にするであろう情報の一つ、それは、「口コミサイト」。

元社員、現役社員が、企業について、「社員の士気」「風通しの良さ」「社員の相互尊重・人間関係」「成長感・達成感」などなど様々な切り口から、評価し、コメントをしているサイトです。(参考サイト:VORKERSカイシャの評判

このような口コミサイト以外にも、インターネットを検索すれば、様々な情報が手に入る時代です。

規模が大きい会社も、小さい会社も、一つの現場での口コミが会社全体のように評価されてしまう可能性もあるのです。

その現場だけ特別だった・・・で済まされることではありません。

会社の評判を作るのは、社員一人ひとりなのです。

人材育成の必要性3:人材育成が定着につながる

「売り手市場」の中、やっと採用できた人材も、3年で3割離職すると言われています。高卒、中卒だとそれ以上です。

独立行政法人労働政策研究・研修機構が平成29年2月に発表した「若年者の離職状況と離職後のキャリア形成 (若年者の能力開発と職場への定着に関する調査)」によると、3年以内の離職理由は以下の通りになっています。

また、同調査によると、離職者には採用後3ヶ月間に以下のような人が多いという結果が出ています。

  • 指示が曖昧なまま放置され、何をしたらよいか分からなかった
  • 先輩社員と同等の業務を初めからまかせられた

また、上司や先輩社員の側からのコミュニケーションの不足も離職の一因である可能性が示唆される結果も出ています。

これらの結果から、職場での人間関係、コミュニケーショントラブルや先の見えない仕事が新人・若手社員の体調不良や、会社への不信、自信喪失を生み、離職につながっているということが推測できます。

各職場で、人を育てる風土が求められているのです。

 

長くなってしまいました。

続きは次回に。